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【UQコミュニケーションズ WiMAX 2+特集】モバイルデータ通信市場における他社の状況
( 2013-10-28 17:00:00 )

【UQコミュニケーションズ WiMAX 2+特集】サービスイン直前のWiMAX 2+フィールドテスト~下り最大110Mbps超高速モバイルブロードバンドサービスの実力は?~ 

UQコミュニケーションズが10月31日にサービスインする下り最大110Mbpsの『WiMAX 2+』特集。 「WiMAX 2+の概要」「UQコミュニケーションズとは?」に続き、本稿では、WiMAX 2+が攻め入る「モバイルデータ通信市場」について簡単に解説する。 
  

モバイルデータ通信市場における他社
料金、スピード、エリア、速度制限で差が出る各社

UQ社がコンシューマ向けを中心に提供しているモバイルブロードバンドデータ通信サービス市場は、携帯各社が高速なLTEサービスの提供を開始し、モバイルルーターなどデータ通信製品を販売するだけではなく、テザリングによるモバイルWi-Fiルータ同様の機能をスマートフォン等で提供していることから、モバイルデータ通信としての明確なシェアは曖昧な状況だ。

また、WiMAX2 +がデータ通信量による規制が無く、かつ月額3,880円に料金を据え置いており、比較の為に各社の状況を以下簡単にまとめた。
 

NTTドコモ
6,100万契約を超える携帯シェアNo1で、古くからの大手法人向けや組込みモジュールなどにも強く、LTEサービス「Xi」開始以降は、コンシューマ向けにも力を入れており、更に音声契約とセットでのデータ通信料金割引の「プラスXi割」を開始したことで、Xiタブレットでの利用ならば月額2,980円+ISP料金、その他の端末でも月額3,980円で利用できる低額な料金設定を実現し、データ通信での契約数を大幅に伸ばしているはずだ。
Xiデータプラン フラットの場合、月間7GBを超過すると通信速度規制で128kbpsとなる。直近3日間で1GBを超過すると、速度規制される場合があるとしており、他社と異なり制限されない場合がある。製品は、LG、ファーウェイの2社が最新機種を提供する。
 

KDDI(au)
一部の大手法人向けには強いと聞くが、au 4G LTE対応モバイルルーターは法人向け限定とするなど、自社のデータ通信製品ラインナップは弱く、当然ながら店頭での積極的な販売は行っておらず、UQ社との棲み分けがなされており、WiMAX関連製品でのみグループ内で相互供給による協業をしている印象だ。
今回のWiMAX 2+対応HWD14はKDDIからも発売される。法人向けWi-Fi WALKER LTE/LTE NET for DATAでは月額5,985円+ISP料金525円と最も高いが、WiMAX 2+対応プランで他社同様の3,880円となり、au 4G LTEを使用した月のみ1,055円加算されるが、それでも現行プランよりも1,575円も安くなる。
au 4G LTEは、月間7GBを超過すると通信速度規制で128kbpsとなり、直近3日間で1GBを超過すると、通信速度を終日制限するとしているが、WiMAX 2+またはWiMAXで利用する場合は通信速度規制が無い。直近の製品はファーウェイが提供している。
 

ソフトバンク
法人向け販売が強く、店頭においてもiPhoneやiPadなどとセットでモバイルルーターを販売するなど、コンシューマ向けの販売力も強いと聞く。ウィルコムおよびイー・アクセスを買収した事で、EMOBILEのLTE網をiPhoneなどで活用し、逆に自社3G網やWCP社のAXGPに対応した製品をEMOBILEに供給するなど、グループの総合力で商品ラインナップと販売の強化が進みつつある。
自社LTE Band1の2.1GHz帯は、3Gでの利用もあるためにかなり逼迫しているが、LTE Band3のEMOBILE LTEの活用や来年4月からの900MHz帯でLTE Band8でのサービスを開始させることで、その状況を回避できるようになる。SoftBank 4G対応製品の料金プランは、終了期限が未定の月額3,880円となっており、ドコモの「プラスXi割」と類似する割引キャンペーンとして、Wi-Fiルーターとスマートフォンをセットで毎月最大980円割引する 「スマホWi-Fiセット割」を11月1日から開始する予定だ。 
月間通信量が7GBを超えた場合、および直近3日間で1GBを超えた場合には、24時間の通信速度規制があり、GL09Pにおいては、EMOBILE LTE利用分が24時間で366MBを超えると21時から翌2時までの通信速度規制の対象となる。製品は、ZTEおよびファーウェイの2社が最新機種を提供する。
 

イー・アクセス(EMOBILE)
Pocket WiFiシリーズのモバイルルーターおよびデータ通信製品を展開しており、料金面も含めて直接競合となっている。 ソフトバンクにLTE Band3を提供する代わりに2.1GHz帯の3Gを利用できるようになりエリアカバー率を高め、更にAXGP対応ルーターを取り扱うなど、ソフトバンクグループとしての展開が進みつつある。
料金はEMOBILE LTEおよびEMOBILE 4G製品の何れも月額3,880円となるが、端末一括価格0円で提供されているケースでは、端末購入時の月額割引が適用されることで月額2,280円で利用できるケースもある。
EMOBILE LTE製品は、24時間で366MBを超えて利用すると21時から翌2時までの通信速度規制の対象となる(2014年5月以降は月間10GBで速度規制の対象となる)。EMOBILE 4G製品の場合は、ソフトバンクと同様の月間7GB・直近3日間1GBで通信速度規制の対象となる。 製品はファーウェイおよびAnyDATA製品を主力とし、ソフトバンク連携によりAXGP対応のZTE製品もラインナップに加わっている。
 

WCP(Wireless City Planning)
自社商品は展開しておらず、ソフトバンクおよびイー・モバイル向けたTD-LTE互換AXGPの提供に留まっており、7月の2.5GHz帯追加割当でUQ社に敗れたことで高速化競争において厳しい状況にあるが、ソフトバンクおよびEMOBILEへの供給で契約数を急速に伸ばしつつある状況だ。
具体的には、TCA(電気通信事業者協会)のBWA(Broadband Wireless Access)において四半期毎の契約数でのシェアを確認すると、3月:UQ 4,084,200件(77%)・WCP 1,216,800件(23%)、6月:UQ 4,222,300件(73%)・WCP 1,534,300件(27%)、9月:UQ 4,275,000(67.3%)・WCP 2,081,000件(32.7%)となっており、半年間の純増数はUQ 190,800件に対してWCP 864,200件と、大幅に契約数を伸ばして猛追していることがわかる。

背景としては、KDDIから+WiMAX対応新製品がリリースされないUQと、ソフトバンクからAXGP対応AndroidスマホがリリースされたWCPで、伸び率は完全に逆転したものの、iPhoneが主力のソフトバンクということで、+WiMAXスマホ新商品販売時の数字をWCPは叩き出せていない。
※TCA 携帯電話・PHS契約数 http://www.tca.or.jp/database/

  

参考:競合するソフトバンクグループについて

ソフトバンクグループは、WCPのAXGPと、EMOBILE LTEを組み合わせた製品を発売することで、バリエーションを整えてはいるが、買収を重ねてきたという経緯、周波数帯が分散しており高速化が図れない点、2.5GHz帯の割当が受けられなかった事などから、高速化競争からは遅れをとっており、効率的で強いサービスとしては仕上がっていない状況(*)といえるだろう。
* イー・モバイルはBand3のLTEサービスをソフトバンクに提供しているが、その逆で、ソフトバンクのBand1 LTEサービスはイー・モバイルに提供されておらず3GとAXGPのみの供給に留まっている現状がある。

WCPは、ウィルコム社が2010年に会社更生手続きを開始された後、ソフトバンクグループとなり、PHS事業を除くPHSインフラおよび当時のXGP事業=BWA(Broadband Wireless Access)を切り出して分割された会社だ。 データ通信サービスとしては、ウィルコム時代にPIAFS準拠のデータ通信を1997年に開始し、2001年からはパケット通信のサービスも開始しており、次世代データ通信としてXGPのサービスを試験的に提供していたが、ソフトバンクによる買収・分割の後、TD-LTE互換のAXGPサービスを開始し現在に至っている。
また、AXGPのサービスを提供するのみで製品販売は行っておらず、AXGPの主たる提供先がソフトバンクのAndroidスマートフォンおよびモバイルルーターとなっており、8月からはEMOBILEからもモバイルルーター製品が発売されている。

イー・モバイルは、イー・アクセスの子会社として、2007年3月からHSDPAでのサービスを開始し、PHSよりも高速かつ安定したデータ通信サービスを中心に展開することで契約数を伸ばしてきた。2008年からは音声機種も発売しており、2009年のソフトバンクへのローミング提供、イー・アクセスへの吸収合併などを経て、2012年にはソフトバンクグループとなった。LTE対応のGL07Sからはかなり音声端末の比重が高まっているが、現状はまだPocket WiFiブランドのデータ通信がコア事業となっているだろう。
 

参参考:携帯契約者数によるシェア

携帯・PHS事業者の契約数は、従来は各社によるTCA(電気通信事業者協会)での発表が行われてきたが、イー・モバイルは2012年からTCAでの発表を取りやめて、自社での四半期開示となった。UQコミュニケーションズも、2013年9月でTCAでの発表を取りやめて自社での四半期開示を行う方針となった。

また、大手3社については、音声契約が主体であり、データ契約・利用数がわからないこと、音声契約でもテザリングを含むデータ利用があること、更に親会社への提供分も契約数に含まれている事から、正確なデータ通信の契約数は不明であり、単純な数字の比較に意味はあまりないが、概ね以下の状況となっている。

※以下の契約数は、イー・モバイルによる直近の四半期開示  がある2013年6月末のTCA(電気通信事業者協会)をベースとする。


携帯電話およびPHS

  • ドコモ 61,623,200件【43.1%】
  • KDDI(au)38,378,100件【26.9%】
  • ソフトバンク 33,290,000件【23.3%】
  • ウィルコム(PHS)が5,199,000件【3.6%】
  • イー・モバイル 4,343,000件【3.0%」

※【】内の数値は大手3社合計133,291,300件に、PHS事業者のウィルコムおよびイー・モバイルの2社を加えた合計142,833,300件でのシェア
 
※大手3社のIP接続サービス数はドコモ5,061万(約82%)、KDDI3,071万(約80%)、ソフトバンク2,545万(約76%)となっており、全契約数よりも18~24%ほど少ない数字となっている。 この内、ドコモは、1契約でi-modeとSPモードのセット利用が可能で、その分だけIP接続サービス利用率は下がるが、社外のISPも利用できることから、全契約件数におけるIP接続サービス利用比率は他社よりもさらに高くなる可能性もある。

BWA(Broadband Wireless Access)

  • UQコミュニケーションズ 4,222,300件
  • WCP(Wireless City Planning)1,534,300件

※イー・モバイル2013年6月発表
 http://www.eaccess.net/public/em/subscriber.html

 

WiMAX 2+フィールドテストレポート(テスト方法について) >>
 
 


【UQコミュニケーションズ WiMAX 2+ サービスイン直前特集】

 

【UQコミュニケーションズ WiMAX 2+ 新サービス・新商品発表会特集】

 

YouTube「WiMAX 2+サービス発表会」動画

  

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