Android(アンドロイド)総合情報サイト AppComing(アップカミング)には、Androidスマートフォン、モバイルルーター、モバイルネットワークフィールドテストなどの情報が満載!!


ホームイー・モバイルのLTEバンド3・1.7GHz帯の追加割当獲得に向けた意欲と懸念【1】9月18日開催の記者説明会...

イー・モバイルのLTEバンド3・1.7GHz帯の追加割当獲得に向けた意欲と懸念【1】9月18日開催の記者説明会(前編)
( 2013-09-30 08:00:00 )

イー・モバイルのLTEバンド3・1.7GHz帯の追加割当獲得に向けた意欲と懸念

イー・アクセス(eAcess)は、9月18日に同社の移動体通信事業イー・モバイル(EMOBILE)に関する「1.7GHz帯拡張実験及び今後の展開に関する記者説明会」を開催し、LTEバンド3・1.7GHz帯の追加割当獲得に向けた現状ならびに今後について説明を行った。 

AppComingでは、これら発表の詳細について確認するために、9月26日にイー・アクセス広報・CSR室への訪問取材を行ったのでレポートする。

 

まずは、説明会から既に2週間近くが経過しているが、前提となる9月18日開催の記者説明会の概要を紹介する。 また、記事本文では、2011年3月31日までイー・アクセスの子会社「イー・モバイル(EMOBILE)」として移動体通信事業を行っており、現在もサービス名としてEMOBILEブランドを展開していることから、EMOBILEまたはイー・モバイルとして表記する。
  

事業トピックス

イー・モバイルのLTEバンド3・1.7GHz帯の追加割当獲得に向けた意欲と懸念 イー・モバイルのLTEバンド3・1.7GHz帯の追加割当獲得に向けた意欲と懸念 

EMOBILEは、総務省が移動体通信事業の競争・低価格化戦略の一貫として新規参入を進めた2005年に、ソフトバンクおよびサービスを開始できずに破綻したアイピーモバイルとともに3社が免許を取得し、EMOBILEは2007年に下り最大3.6Mbps・上り最大384kbps・月額5,980円の完全定額制のモバイルデータ通信サービス「EM モバイルブロードバンド」を開始した。しかも、パソコンからの利用を含めたデータ通信定額制は国内初であった。

当時は、低速または高額なモバイルデータ通信サービスしか無く、当時としては高速かつ低額なサービスを開始し、2009年からのPocket WiFiブランドは認知度も高く、モバイル市場におけるビジネス・イノベーションを実現しているといえる。

イー・モバイルのLTEバンド3・1.7GHz帯の追加割当獲得に向けた意欲と懸念 イー・モバイルのLTEバンド3・1.7GHz帯の追加割当獲得に向けた意欲と懸念

速度面では、2005年当時のモバイルブロードバンドがPHS方式(AIR-EDGE)で下り最大384kbpsであったが、2007年に下り最大3.6Mbps(HSDPA)でサービスインした後も、7.2Mbps、21Mbps(HSPA+)、42Mbps(DC-HSDPA)と高速化を重ね、2012年3月15日からはEMOBILE LTEによる75Mbps(LTE)のサービスを提供している。

料金面では、ウィルコム社のAIR-EDGE「つなぎ放題[PRO]」が12,915円の定額制であったが、サービスイン時の2007年に5,980円、現在は3,880円と1/3まで低料金化している。

イー・モバイルのLTEバンド3・1.7GHz帯の追加割当獲得に向けた意欲と懸念 イー・モバイルのLTEバンド3・1.7GHz帯の追加割当獲得に向けた意欲と懸念

製品面では、サービスイン当初は、シャープ製PDAの「EM・ONE(エムワン)」およびPCカード型データ通信端末としてNECインフロンティア製「D01NE」およびネットインデックス製「D01NX」が提供されたが、2009年11月からHuawei製「D25HW」モバイルルータを発売開始し、「Pocket WiFi」ブランドとして展開を継続しており、データ通信端末における6年連続シェアNo.1のポジションを継続している。

また、2012年7月発売のGL04P以降は、UE Category4(下り最大150Mbps)対応端末を発売しており、ユーザからはLTEネットワーク側の高速化が期待されている状況だ。

また、スマートフォン製品も、2008年からPocket WiFiブランド「S」で始まる型番で展開してきたが、2012年3月からは「GS」で始まる型番となり、デル製GS01・ファーウェイ製GS02/GS02/GS03と3G対応の本格的なスマートフォンとしての展開となり、更に、同社初のLTE対応のスマートフォンとして、2013年3月7日にファーウェイ製GL07Sを発売開始し、Androidスマートフォン新規契約ランキングで6か月連続3位以内にランクインということで、存在感を示している。

イー・モバイルのLTEバンド3・1.7GHz帯の追加割当獲得に向けた意欲と懸念 イー・モバイルのLTEバンド3・1.7GHz帯の追加割当獲得に向けた意欲と懸念

選定理由としては、2年間の支払合計額が他の大手3社よりも76,800円以上安い(月額換算で▲3,200)低料金(88%)、かつ追加料金なくテザリングが利用可能な点(97%)が大きな理由となっていることが同社のアンケート結果から確認できる。

イー・モバイルのLTEバンド3・1.7GHz帯の追加割当獲得に向けた意欲と懸念 イー・モバイルのLTEバンド3・1.7GHz帯の追加割当獲得に向けた意欲と懸念

イー・モバイルのLTEバンド3・1.7GHz帯の追加割当獲得に向けた意欲と懸念 イー・モバイルのLTEバンド3・1.7GHz帯の追加割当獲得に向けた意欲と懸念

製品販売状況だけではなく、通信速度や安定性でのお客様満足度が高く、アフターサービス満足度は2011年の5位から一気に1位まで上昇させており、企業努力もあるが、個々の意識の高さによるものと推察される。

※Twitterでの「テクサポなう(@EMOBILE_TS)」は、イー・モバイル製品の技術サポートを提供する公式アカウントだが、僅か1名のイー・モバイルスタッフが担当業務の合間に対応しているにも関わらず、意識の高さと努力を感じことができるので、是非とも他社にも参考にして欲しい。

イー・モバイルのLTEバンド3・1.7GHz帯の追加割当獲得に向けた意欲と懸念

ソフトバンクグループであることを加味せずに、移動体通信企業単体としては、既に割当されている700MHz帯の利用開始可能な時期まで、上り下り15MHzずつという限られた帯域で「やり切っている」「やり繰りしている」という現状かと思うが、歌手・矢沢永吉さんを起用した「挑んでる?」プロモーションを見ても、更に上を目指すという意気込みが感じられる。
 

【2】9月18日開催の記者説明会(後編) >>

 


特集:イー・モバイルのLTEバンド3・1.7GHz帯の追加割当獲得に向けた意欲と懸念

 

LTEバンド割当状況

オペレータ 種別 FDD FDD FDD FDD FDD FDD FDD FDD TDD
バンド 1
2100MHz
3
1800MHz
8
900MHz
11
1500MHz
18
800MHz
19
800MHz
21
1500MHz
28
700MHz
41
上り 1920~1980 1710~1785 880~915 1427.9~1447.9 815~830 830~845 1447.9~1462.9 703~748 2496~2690
下り 2110~2170 1805~1880 925~960 1475.9~1495.9 860~875 875~890 1495.9~1510.9 758~803
NTTドコモ 全国バンド 未定       Middle
2015年?
 
東名阪バンド   2013年10月以降              
KDDI/沖縄セルラー         Low
2015年?
 
UQコミュニケーションズ                
ソフトバンクモバイル   2014年4月以降          
イー・アクセス             High
2015年?
 
Wireless City Planning                

 

 

GAPSIS
S-MAX