NTTドコモ、6月1日より音声定額を含む新料金プランをスタート。現行のXi料金プラン受付は8月末まで ( 2014-04-10 18:00:00 )
NTTドコモは、6月1日から国内の音声通話を定額とし、パケット通信のデータ通信量を家族間・同一法人内でわけあえる新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」を発表した。
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新たな料金プランおよび割引サービスを提供開始
https://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/2014/04/10_00.html -
新料金プラン 発表会資料
https://www.nttdocomo.co.jp/binary/pdf/info/news_release/2014/04/10_00.pdf
料金体系は、音声・データ・デバイスプラス(M2M専用=お便りフォト、ウェアラブル機器など「カケホーダイプラン」や「データプラン」と組み合わせて利用するプラン)という3種の基本プラン月額料金と、パケット定額料により構成されている。
基本プラン料金は、音声プランでは、カケホーダイプランをスマホ/タブレット用の月額2,700円とケータイ用の2,200円のプランがあり、 0180/0570等から始まる他社が料金設定している電話番号への通話を除く携帯または固定電話への国内通話料金が定額で利用できるものだ。 現状、1回の連続通話時間による制限などはなく、SoftBankグループの定額制よりも使い勝手は良さそうだ。
音声が利用できないデータプランは、スマホ/タブレット用の1,700円と、ルーター用の1,200円のプランが用意されている。
パケットパック定額料は、個人の同一ファミリー・グループ用と法人の2種類が用意されている。
個人の1人利用であれば2回線目も1人でシェアが可能な「データSパック(2GBまで)」3,500円・「データMパック(5GBまで)」5,000円、家族利用の「シェアパック10(10GB)」9,500円・同15(15GB)12,500円・同20(20GB)16,000円・同30(30GB)22,500円および、らくらくスマホ向け「らくらくパック(200MBまで)2,000円」がある。
継続契約期間が6年以上の場合は、、「ずっとドコモ割」により、シェアパックで300円から最大2,000円(16年以上)の割引があり、データSパック・データMパック・らくらくパックは、16年以上の継続契約の場合にのみ600円から800円の割引が適用される。
法人向けパケットパック定額料は、ビジネスシェアパック10(10GB)・10回線まで9,500円からビジネスシェアパック3000(3,000GB=3TB)・1,000回線まで1,900,000円までの18段階の料金プランが設定されている。
個人と同様に6年以上の継続契約期間で、ビジネスシェアパック10~30までのプランにおいて、「ずっとドコモ割」による300円から最大2,000円(16年目以上)の割引が設定されている。
具体的なケースを想定して、ドコモ広報部に5点の質問を行い、以下の回答を得た。
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月々サポートの引き継ぎは、親回線が新プランの場合、子回線は「パケあえる」シェアオプション加入で親子いずれも継続
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現プランから新プラン変更(音声→音声、データ→データ)に伴う更新月変更は無い。
(音声→データ、データ→音声については現プラン同様に更新月がリセットされる。) -
新プランの子回線が既存プランの場合、「パケあえる」を適用してのデータシェアはできない
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ビジネスシェアパックは、カケホーダイプラン(音声あり)スマホ/タブ2,700円またドコモケータイ2,200円、データプラン(音声無し)・スマホ/タブ1,700円およびルーター1,200円に各回線が加入している場合に、ビジネスシェアパックでのデータシェアが可能になる
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音声の2プラン=カケホーダイプラン スマホ/タブ2,700円またはドコモケータイ2,200円、データ2プラン=スマホ/タブ1,700円およびルーター1,200円の利用端末の判別は、プラスXiのようなIMEIによる機種判断で自動的に行われ、ドコモケータイプラン契約回線でスマホ利用すれば2,700円に、ルータ契約回線でスマホ・タブ利用をすれば1,700円になる。
Xiの現行プランは8月末まで申込が可能となるが、新プランに移行すべきかどうかは、しっかりとシミュレーションする必要がありそうだ。
例えば、従来型ケータイ(フィーチャーフォン)のFOMA音声契約で、パケットをほとんど利用しない、通話もミニマムの基本料程度という人は、新プランに移行しないほうが良いだろう。
既にXiスマートフォンの音声プランを利用している人は、親回線でパケット定額を契約して、子回線では基本料2,700円+ISP 300円+パケあえる 500円の合計3,500円で通話し放題となることから、Xiパケ・ホーダイライトまたはフラットでデータ容量が毎月3GB/7GBに満たない回線が複数ある場合には、有効なプランとなることが想定される。
一方、データプランについては、月額利用料がルーター1,200円・スマホ/タブレット1,700円と低く抑えられていることから、子回線で月々サポートを余らせるケースが想定できる。
月々サポートのグループ内での分け合いは現行プランではできないが、新プランからは子回線の月々サポートの余剰分を親回線に充当が可能となるので、データプランを含む複数回線を利用するグループには有効だろう。
最近の機種において、月々サポートによる割引金額が3,500円を超えるようなことはほぼ無くなり、かつ継続利用している回線であれば月々サポート金額が低く設定されていることから、月々サポートが余ることは少ないかもしれないが、1700円のデータプラン+データシェア500円の合計2,200円であれば、3,000円程度の月々サポートで800円ほど余ることになり、親回線がパケットパック定額料などにより月々サポート金額でまかなえない金額から子回線の月々サポートでカバーすることができる。
例えばiPhone5s 16GBは、月々サポート金額が2,800円(税別)となるため、データプランに変更すれば月々サポートが600円ほど余り、親回線の割引に充当できることになる。 二段階料金プランのXiデータプラン2にねん・2,100円/月で休眠させているひとは、毎月700円分の月々サポートを捨てることになるため、新プランで有効活用したほうがオトクになるだろう。
※2014年4月16日にドコモ広報担当に月々サポートの扱いについて再確認したところ、子回線で余った月々サポートは親回線側に充当されるとので、訂正しました。
法人のデータプランにおいては、スマートフォンやタブレットの導入がなかなか進んできておらず、BYODによる社員個人端末の利用が増加している傾向もあり、今回の低額なデータプラン基本料とビジネスシェアパックによる分け合いは、有効なプランとなる可能性もある。
例えば中堅中小・SMBクラスの企業で30回線・30GBでスマホ・タブレットを利用する場合、
- 現行プラン
Xiデータプラン ライト にねん+ライト割による月額 3,791円 x30回線
=113,730円 + ISP料金
- 新プラン
基本料 1,700円x30回線+パケあえる 500円x30回線+データシェアパック30 22,500円
=88,500円 + ISP料金
▲25,230円=約22%ものコストダウンにつながることになる。
今後、iPadの取り扱いや夏モデルの新しいタブレット・スマートフォンなどで、法人需要を喚起することも、狙いとしてありそうだ。
また、新料金の開始までは時間があり、他社の動向や今回発表の反応・反響により変更されることもあるだろう。
併せて、事前に「カケホーダイ&パケあえる かんたんシミュレーション」でチェックすることをお勧めする。