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docomo LTE Xi下り最大100Mbpsサービス:フィールドテスト特集【2】高知県での測定結果レポート
( 2012-12-17 15:30:00 )

docomo LTE Xi下り最大100Mbpsサービス:フィールドテスト特集

11月16日にNTTドコモがサービスを開始した『docomo LTE Xi下り最大100Mbps』のフィールドテスト特集第2弾は、高知県での測定結果レポートです。

電波測定の背景や計測方法などについてお伝えした『【1】はじめに 』と併せてご参照ください。

※スピードテスト結果の表は、標準計測回数を7回とし、未計測の場合は空欄、計測1度の場合は平均値表記なしとしている。 LTE接続できない場合は計測回数が0または1回としている。

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docomo LTE Xi下り最大100Mbpsサービス:フィールドテスト特集【2』高知県での測定結果レポート12月3日、2泊3日の四国4県Xi100Mbps電波測定ツアーの初日は、羽田からANAのフライトで高知空港に9:50頃到着した。

空港といえばXiの下り75Mbps・上り25Mbpsの高速屋内エリアということで、到着出口付近で今回の電波測定ツアーのウォーミングアップとして、ツアー最初の計測を実施した。 比較対象は、au 4G LTEのOptimus G LGL21の2台のみ。

高知空港 到着出口付近 計測ツール 下り(Mbps) 上り(Mbps) ping(ms)
2012/12/3(月) 9:59〜10:03 ベスト 平均 ベスト 平均 ベスト 平均
GALAXY Note2/1.5GHz 15MHz RBB Today 48.71   16.33   143  
Speedtest 53.97 45.51 18.23 17.36 109 110.5
LGL21 OptimusG/au 4G LTE RBB Today 12.82  12.13 12.85 12.56 118 120
Speedtest 23.44 20.81 14.24 9.37 102 107

下り最速53.97Mbps・上り最速18.23Mbps・ping最速109msと、最大速度の70%程度の結果は、人の多い空港出口付近ということで、まずまずの結果であろう。 

そして、au 4G LTEでは、下り最速23.44Mbps・上り最速14.24・ping最速102msという結果で十分に速い。SoftBank4GやEMOBILE LTEがしばしば4G/LTE圏外になることから、Android向けのLTEとしては、やはりドコモvsKDDIという構図でしばらくは展開していくと推察しており(そもそも、EMOBILE LTEのスマートフォンは春に発売することを発表しているが、商品名や発売日は未定だ)、この四国ツアーにおいても、au 4G LTEがシッカリと繋がるであろうという期待が高まった。

高知空港から先は、四国4県の各測定ポイントに、合流したメンバーとクルマで移動ということで、XenSurveyによりdocomo LTE Xiとau 4G LTEのモバイルネットワーク状況を自動計測実施した。(XenSurveyでの結果は、本特集の各県レポート後に掲載を予定している。)
 
 

高知駅 南口

県内最初の測定ポイントは、高知駅南口だ。 高知といえば坂本龍馬がシンボルですが、大河ドラマ「龍馬伝」のセット再現された『幕末志士社中』、その南側には、坂本龍馬先生像・中岡慎太郎先生像・武市半平太先生像が建っており、その象徴的な駅南口に面した大通り沿いで計測を実施した。  

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付近の基地局は、駅正面に向けて電波を吹いており、計測端末のGAALXY Note IIを1.5GHzに固定して、電波状況をチェックを開始し、電波強度-53dBm~-60dBmというかなり良好なポイントで計測をスタートした。 

docomo LTE Xi下り最大100Mbpsサービス:フィールドテスト特集【2』高知県での測定結果レポート 

高知駅 南口 計測ツール 下り(Mbps) 上り(Mbps) ping(ms)
2012/12/3(月) 10:56〜11:30 ベスト 平均 ベスト 平均 ベスト 平均
GALAXY Note2/1.5GHz 15MHz RBB Today 79.19 60.29 21.04 17.94 136 166
Speedtest 88.22 85.43 24 21.39 98 106
LGL21 OptimusG/au 4G LTE RBB Today 23.28 21.65 15.98 14.59 107 165
Speedtest 28.62 21.66 20.12 18.16 95 106
GL04P/EMOBILE LTE RBB Today 11.39 8.13 6.58 4.09 107 190
Speedtest 8.83 7.63 4.61 3.51 91 114
RAZR M 201HW/SoftBank 4G RBB            
Speedtest 16.99 13.89 4.9 2.23 74 93
GALAXY Tab10.1/Xi 2.1GHz RBB            
Speedtest 38.31 29.61 8.46 6.29 99 118
GALAXY Nexus/FOMA RBB            
Speedtest 2.32   1.03   336  

 

docomo LTE Xi下り最大100Mbpsサービス:フィールドテスト特集【2』高知県での測定結果レポート
下り最速88.22Mbps

1.5GHz・15MHz幅での最初の計測結果としては満足度の高い下り最速88.22Mbps・上り最速24Mbpsという結果であった。 Speedtest.netの平均値下り85.43Mbps・上り21.39という結果も非常に高速だ。

サービス開始から2週間が経過しているものの、まだ100Mbps対応機種が普及していないタイミングで、測定ポイントに隣接する大通りの交通量は都心部のようには多くはない、そして、平日11:00頃の計測で観光客や通勤する人が少ない時間帯ということもあり、高速性を確認するには十分な環境であった。

また、100Mbps非対応の旧モデルについても計測を行なっているが、GALAXY Tab10.1では、2.1GHz・10MHz幅の電波を掴み、下り最速38.31、上り最速8.46Mbpsと、非常に快適な通信ができるエリアであることを確認した。 サービス開始当初は、屋内のみで下り75Mbpsの高速Xiサービスを展開していたが、徐々に屋外のエリア化も進めており、2012秋以前のモデルを購入したユーザにとっても、快適なXiネットワークが提供されている事は嬉しいはずだ。 より多くのエリアで2.1GHzの10MHz幅化を図って欲しい。

他社のネットワーク状況については、au 4G LTEがOptimusG(800MHz・1.5GHz対応機種)で下り最速28.62Mbps・上り最速20.12Mbpsということで、東名阪以外においても、シッカリとエリア化を進めている事が確認できた。 

auのLTEサービスは、上り速度が非常に早く、スピードテスト実施中の波形や個々の結果を見ても非常に安定している事が多いという特徴があるが、高知でも同様の結果となり、予想以上の結果であった。LTE対応Android端末は、11月2日に8機種を一斉発売してちょうど1か月というタイミングということで、まだまだ普及の序盤という段階ということにはなるが、暫くはこの状態が続くことが期待される。

SoftBank 4G(AXGP)対応のRAZR M 201Mでの計測結果は下り最速16.99(理論値最速76Mbps)・上り最速4.9(理論値最速が10Mbps)ということで、より良い計測ポイントを探せば、下り40Mbps以上のスピードを記録することが可能であろうという結果だった。 坂本龍馬をテーマにしたCMを展開するソフトバンクだけに、竜馬像の前でもう少し速いスピードが出るのではないかという期待もあったが、四国遠征ツアー中に4G圏外・3G圏外となったポイントも多かったので、最速を競うよりも先に、面としてSoftBank 4Gがシッカリ使える状況になることを期待したい。

EMOBILE LTEは、モバイルWi-FiルーターGL04PとWi-FiクライアントとしてOptimusG L-01Eで計測を実施したが、下り最速11.39Mbps・上り最速6.58Mbpsということで、首都圏でのスピード感は無かったが、十分かつシッカリ使えるという結果だ。
4番目のキャリアであり、ソフトバンクの買収により今後がいまひとつ見えて来ないEMOBILE。首都圏以外の主要ポイント(ターミナル駅や繁華街・商業施設など)をLTEエリアとしてカバーすることでモバイルルーターとしての役割を果たす事が最優先であったが、今後、LTE対応スマートフォンをリリースするにあたっては、更なるエリアカバーを求められることになり、春のAndorid端末リリース時の更なるエリア拡大に期待をしたい。

また、通信速度(帯域)規制については、大手3社が月間7GB総量規制や、直近3日間などの使用量でいきなり昼間に128kbpsとなると業務では使いにくいという面もある中で、EMOBILE LTEは、24時間以内に366MBを超過した際に夜間21時~深夜2時のみで、帯域制限がいつくるのか?という不安なく使える現状を、スマートフォン向けのLTEサービスでも継続することを期待している。
 

高知駅 北口

高知県2箇所目の測定ポイントは、高知駅北口ロータリーのすぐ北側にある県道沿いだ。 

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高知駅 北口 計測ツール 下り(Mbps) 上り(Mbps) ping(ms)
2012/12/3(月) 11:38〜12:03 ベスト 平均 ベスト 平均 ベスト 平均
GALAXY Note2/1.5GHz 15MHz RBB Today 75.71 69.39 20.88 19.63 139 147
Speedtest 90.29 83.24 24.12 22.1 96 107
LGL21 OptimusG/au 4G LTE RBB Today 26.93 21.77 15.74 15.5 118 135
Speedtest 29.31 26.69 16.55 14.31 93 139
GL04P/EMOBILE LTE RBB Today 13.55 12.25 6.43 3.75 101 141
Speedtest 15.66 12.73 5.42 4.35 116 121
RAZR M 201HW/SoftBank 4G RBB Today            
Speedtest 47.31 39.34 9.25 7.98 79 88
GALAXY Tab10.1/Xi 2.1GHz RBB Today            
Speedtest 47.48   9.19   128  
GALAXY Nexus/FOMA RBB Today            
Speedtest 3.68   0.38   260  

 

 docomo LTE Xi下り最大100Mbpsサービス:フィールドテスト特集【2』高知県での測定結果レポート
下り最速88.22Mbps

昼休みの時間帯になると急激にネットワークが混雑する傾向があるため、淡々と計測作業を進めたが、Xi100Mbpsの計測で、1度は90Mbpsを超えたいという思いが、スグに実現でき、下り最速90.29Mbps・上り最速24.12Mbpsを記録した。 南口の最速と僅か2Mbpsほどの差だが、初の90Mbps超という結果は「嬉しい」という感想に尽きる。 

「所詮は理論値」「半分もでれば十分」という声もよく聞かれるが、サービス開始から間もない時期で、条件さえしっかり整えば、下り速度の理論値上限100Mbpsに近い数字が記録できるということは、机上ではなく実装した結果評価として、とても重要なポイントだと考えている。 上りも、上限37.5Mbpsからはやや遠いが、それでも理論値の60~70%という結果が出るという事実は、サービス開始当初の状態であり、今後のユーザ増に伴いどのようにこのポイントが変化するのか、あるいは、他のエリアでサービス開始した際に、同様の結果が出るのか?という比較対象にもなるだろう。

その他の回線においても、良好な結果となった。

au 4G LTEが下り最速29.31Mbps・上り最速16.55Mbpsと上りの高速安定性は秀逸で、南口ではスピードがいまひとつだったSoftBank 4Gも、下り最速47.31Mbps・上り最速は上限に近い9.25Mbpsということで、シッカリという結果だった。

それと同等だったのが、Xi 2.1GHz・10MHz幅のGALAXY Tab10.1で下り最速47.48・上り最速9.19は、高く評価できる。ドコモ2012秋モデル以前の機種を利用しているユーザにとって、買い替えサイクルが2-3年のユーザも多いはずで、買い換えることなく現状よりも高速な2.1GHzの10MHz幅でのサービス提供がなされる事は、非常に価値が高いので、今後も10MHz化を広いエリアで推進して欲しい。

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リニューアルされた高知駅の天井は県内の木で作られているらしい。
駅構内に高知市が100Mbps対応となったことを伝える広告が多数掲示。
 

 

まとめ

スピードが出るための条件は、いくつもある。 基地局の能力、基地局バックボーンネットワーク、基地局周辺の電波干渉の状態、通信端末側の性能(機種によっても結果が異なる)、通信場所の電波強度・品質・干渉状態、基地局あたりの利用者数とデータトラフィック量、プロトコルなどを含む制限の有無など、条件が整えば、スピードが出て安定したネットワーク利用が可能ということになる。 

一方で、スピードの数値結果が大きくても、実際に動画閲覧や、写真アップロードをした際に、数値とは異なる印象を受けることも少なくない。ユーザ視点でのネットワーク品質は、単にスペックとして速いだけではなく、『安定して快適に使えるサービスを広いエリアで提供してくれること』と言えるだろう。

しかし、速い事には意味がある。 速度が速ければ、同じ容量のデータがネットワークを流れる時間が短くなり、空いている時間が増える。空いた時間が増えれば、より多くを収容したり、干渉が少ない分だけ品質が安定したり、高速な状態で通信ができるはずだ。あくまでも、そのネットワーク利用で規制や制限などが追加されることが無いという前提だが、「単なるスピード競争」ではなく、サービス向上のためのスピード向上であって欲しいと願う。

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余談となるが、高知空港から県内の100Mbps測定ポイントに移動する際、ちょうど緊急速報の訓練用配信がなされるタイミングで、8台ほどのAndroidスマートフォンをスタンバイさせてクルマで走行していると、配信予定時刻にほぼ一斉配信された。 また同時間帯に複数の自治体(南国市・香南氏・香美市・高知市)を跨いで走行したことで、各自治体エリアに入るごとに、同様の配信を受け取ることになり、車内では緊急速報の通知アラートが鳴り続けていた。

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3.11以降、このエリアメールの大切さ、重要性は高まっており、定期的なテスト配信は安心・安全の為にも必要だ。 ETWS(Earthquake and Tsunami Warning System)を活用したAD配信が話題になったが、各キャリア間のコンセンサスを承知しておらず、個別のコメントは避けるが、ETWSをどのように使用するかの論議も含め、防災などに活かすインフラとしての価値をより高めて欲しいものだ。 

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【3】愛媛県での計測結果レポート>>

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Xi100Mbps測定ポイント 


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