Android(アンドロイド)総合情報サイト AppComing(アップカミング)には、Androidスマートフォン、モバイルルーター、モバイルネットワークフィールドテストなどの情報が満載!!


ホーム【HTC J ISW13HT特集】売れてる理由を探る販売現場の視点

【HTC J ISW13HT特集】売れてる理由を探る販売現場の視点
( 2012-06-05 13:00:00 )

2012年5月25日にKDDI(au)から発売が開始されたHTC J ISW13HT特集第4弾は、ケータイ販売の現場からみた製品レビューをご紹介します。

夏モデル発表会に先駆け、単独で発表を行うなどHTCとauの端末にかける本気が伝わってくるHTC Jであるが、本体のデザインや機能の後に、大きな特徴であるカメラ・音楽機能・これまでのHTCモデルとの違いを交えつつレビューを行っていく。

 

デザイン・スペック

全体的に丸みを帯びたデザインはauのケータイらしさを強く感じることができる。 片手で操作しやすい4.3インチのディスプレイは、ガラスが曲面でありサイドに向かって丸みを帯びている。 それを受け止める筐体はディスプレイ部より一回り大きく、同様に丸みを持っているため非常に持ちやすい。

前面は昨今のスマートフォンとしては珍しく、非常にシンプルでありロゴデザインも一切入っていない。 スマートフォンにとって前面は顔そのものであり、装飾を廃しシンプルにすることにユーザー層開拓というHTCの意思を感じることができる。

 

カメラ

 

 HTC Jのカメラ機能は「難しい事を考えずに使えるカメラ」という一言で表すことができる。 立ち上がりが非常に速く、シャッタースピードも速い。撮りたいときにすぐ撮れる。

連写はシャッターを長押しするだけで行え、撮影者に手間をかけることがないところや、動画撮影中にも簡単に写真が撮れるなど使い勝手に工夫が施されている。

実利用に目を向けてみると、スマートフォンのカメラを使うシーンとして、街中で行われたイベントや友人との飲み会など日常をとっさに撮影する場合が多いのではないだろうか。

その際、動画撮影を行うと後の共有や再生方法に悩まされてしまうことが多い。
動画は音と映像でその時の雰囲気を残すという点で非常に優れているものの、友人に送りたくても相手の携帯電話が再生できない形式だとか、ファイルサイズの問題もあるので、結果としてあまり利用しない人も多いと思う。

こういった時にHTC Jはぴったりだ。 

動画撮影中に撮った写真なら気軽に共有することができるし、Dropboxが25GB無料で利用できるので、ファイルサイズが大きい動画の共有も簡単だからみんなで楽しめる。
その上、WiMAXに対応しているから通信速度も速い。


HTC Jユーザは25GB・2年間の利用が可能なDropboxのクラウドストレージ

写真の写りは好みもあるため判断しづらい部分ではあるが、カメラがキレイに撮れるとされるメーカーの端末と比較すると、画像処理エンジンはあと一歩という印象を受けた。

 しかしながら、これまで発売されてきたHTCブランドの端末とは一線を画する写りであり、フィーチャーフォンからの乗り換えであれば十分に満足できるだろう。

 

音楽機能

音楽機能はカメラ以上に指標化しづらく、好みが分かれる部分ではあるものの、HTC Jに同梱されたイヤホンは、他のスマートフォンに標準で付属しているものとは明らかに違いが分かるクラスのイヤホンだ。 

低音が少し強調されている印象だが、これまで音楽プレイヤーや携帯電話に付属品してきたイヤホン物を使ってきた人なら、音の広がり・その情報量にまず驚くだろう。


同梱されるBeats by Dr. Dre urBeats インナーイヤーヘッドホン一式

さらにこういった付属品だけではなく、日本全国のFMラジオが聴けるLISMO WAVEやうたパス、LISMO Unlimitedなどauが公式の音楽サービスを用意しているので、ライトユーザーも買ってすぐ簡単に音楽を楽しむことができる。

 
LISMO WAVE(左)とビデオパス(右)

 

フィーチャーフォン時代はサービスと端末の両輪で幅広いユーザーにアプローチするという点に
力を入れてきたauだが、スマートフォンの爆発的普及で端末開発とサービス開発の結びつきが弱くなってきていた。

HTC Jはこの夏から始まる多くのau新サービスをプリセットしているという、auにとってリードデバイスのような存在であり、様々なサービスを利用してみたい人におすすめできる機種だ。

UIの工夫

詳しい方なら既にご存じだと思うが、HTC製のスマートフォンは日本国内において、
これまで数多く発売されてきたものの、大ヒット商品と言われるほどのモデルは無かった。
テザリング対応モデルとして注目を集めたEVOなどの例もあるものの、先進層が高い満足度を持ってもそれが一般ユーザーに広がっているとは言い難いものであった。

その原因としてデザイン性やワンセグなどの国内向け機能が無い点、そしてUIも大きく影響していると考えられるが、今回HTC JではこのUIにも改善が施されている。

HTCはグローバルメーカーであり、日本向けにローカライズするにあたってはUI設計も海外モデルがベースであったため、細かいところで日本のユーザーが違和感を持つ点が多かった。

例えばカレンダー機能を例にとるとEVO 3Dまでの標準カレンダーは「月,年」表記であったが、HTC Jでは日本において一般的な「年,月」表記へと改善しており祝日に対応するなど、国内メーカーのAndroid端末と遜色ない出来に仕上がっている。

 
前モデルのISW12HT EVO3D(左)とHTC J(右)のカレンダー

既にAndroidを使いこなしているユーザーの場合、標準カレンダーを利用せず自らカレンダーアプリを追加していることも多いと思うが、しっかりと標準機能を作り込むという点は、フィーチャーフォンから乗り換えるユーザー層に対して見逃しがちではあるものの重要なことだ。こういった点からも日本市場を強く意識した姿勢を感じることができる。

まとめ

 

このように、HTC Jは日本市場向けに開発されたモデルとして戦略的位置づけのスマートフォンであり、HTCとしてハードウェア・ソフトウェア共に初めての試みが数多く行われている。

もちろんテザリング時の安定性や極めて軽快な操作感など、これまでのHTCモデルの良いところも引き継いでおり、夏モデルとしては比較安価な価格設定など、コストパフォーマンスの良さも相まってフィーチャーフォンからの乗り換えとしてスマートフォンを検討しているユーザーにお勧めできる一台である。

ぜひ、店頭にてそのデザインや動きを体感していただきたい。

 
執筆:recov(レコー)

Twitter: @recov 

 

★AppComing HTCJ ISW13HT関連URL

★AppComing メディアパートナー HTC J関連記事

★KDDI関連URL

 

 

 

 

GAPSIS
S-MAX